【145】生活スタイルの衝突が起こっている【ラディカル紙】【2006.04.21】

4月21日付けのラディカル紙よりフンダ・オズカン氏(女性)のコラム。中央銀行の新総裁ユルマズ氏のスカーフを被った夫人が、脱いだ靴の見える玄関で取材に応じている姿を例にあげながら、トルコにおける“生活スタイルの衝突”を論じています。

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中央銀行の新総裁ドゥルムシュ・ユルマズの横顔が各紙で紹介されている。中でも昨日のアクシャム紙に掲載されたものは注目に値するだろう。ドゥルムシュ・ユルマズの夫人であるデュリエ・ユルマズが自宅の玄関に立って取材を受けている場面の写真を良く見ると、玄関マットの上には靴が並べられている。これらは、新総裁の家を訪れた客人たちの脱いだ靴に違いない。一部の人たちが「都市の文化に相応しくない」と言い出しそうなこの光景は、私たちが慣れ親しんだ中央銀行総裁宅の玄関の光景とは似ても似つかぬものだ。

ドゥルムシュ氏の中央銀行における同僚に訊くと、誰もが“彼はその経験と適性により総裁の地位を得た”と強調する。ある人は「誰からも好かれ、その分野において卓越している」と明言した。別の中央銀行関係者は「私たちは彼の家族がどういうものかは知っていたけれど誰も実際に見たわけではない。彼は夫人のことを恥じたり隠したりはしなかったが私たちのところへ連れて来ることもなかった」と語っている。つまり新総裁夫妻は連れ添って公けの場には出ないということだ。

この件に関して、社会学者たちにも意見を尋ねてみた。アブドゥラー・ギュル外相の夫人やアリ・ババジャン財務相の夫人みたいにスカーフを被っていてもファッショナブルに着こなした夫人たちが先ず紙面を賑わし、エルドアン首相の夫人がギュル夫人やババジャン夫人ほどシックではないことが話題になっていた頃、ビナリ・ユルドゥルム運輸相の夫人が男性たちから離れて一人で食事をしているところが写真に撮られ、その光景は私たちの脳裏に刻み込まれた。ドゥルムシュ・ユルマズの夫人もビナリ・ユルドゥルムの夫人と同様に異彩を放っている。私たちは、ギュル夫人やババジャン夫人の方が却って例外的なのではないかと思い始めた。

ビルギ大学の社会学部長アルス・ユムルは「生活スタイルの衝突が起こっている」と言う。私もこれについて次のように考えて見た。「西欧人のように着こなし、振る舞い、ダンスする者は文明的な姿であると認められた。そうでない者たちは除け者にされ、公けの場へ立ち入ることが出来なくなる。入りたければ姿を変えなければならなかった。しかし、今や、締め出されていた者たちが、そのままの姿で公けの場へ入って来ている。これは“計画された文明化へのプロジェクト”がある意味では失敗したことを物語るものだ」。

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原文
http://www.radikal.com.tr/haber.php?haberno=185064

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